
加湿器を語る上で、カビについて考えないわけにはいきません。近年流行っている【加湿器病】にかからないためにも、加湿器をカビとの関係をよく知っておく必要があります。加湿器がカビの噴出器と化してしまわないように、できるだけ早く何らかの対策を講じなければなりません。
室内に発生するカビの原因の1つが湿気だということは、よく知られています。その湿気を作り出すのが、加湿器というわけです。困ったことに加湿器の使用によって室内の温度も上がります。冬は室内の温度が少し高めでも心地よいのですが、あまり高くなりすぎると、カビにとって嬉しい環境が整ってしまいます。このように、湿度や温度が高い環境は注意しなければなりません。
カビが発生しやすい場所と言えば、収納スペース、水まわり、北側の部屋などが挙げられます。押入れなどの収納スペースは、普段から戸を閉め切っていることが多いので、湿気がたまりやすくなっています。キッチン、浴室、トイレなどの水まわりは、どうしても高温・多湿になりがちです。そして、北側の部屋は他の部屋よりも温度が低いので、温度差によって結露が発生しやすくなります。
温度、湿度、空気、栄養源…この4つの条件が揃ったときに、カビが発生します。
カビは0度以上あれば、活動できるとされています。また、カビの増殖には25~30度が適温になっています。
70~80パーセント以上の湿度になると、カビが活発に増殖すると言われています。ちなみに、私たちが心地良いと感じる湿度は、約40~60パーセントです。
カビも私たち同様、空気がなければ生きていくことはできません。
カビは、木材、食品、繊維、鉄など様々なものを栄養源としています。家の中にあるものはほとんど栄養源になります。
カビは、様々な病気の原因にもなります。一般的によく知られているのは、カビ胞子が皮膚に触れることで症状が出る水虫やたむしなどです。さらに、近年加湿器の使用も要因の1つとして、アレルギー症状が一層注目を集めています。気管支喘息や過敏性肺(臓)炎(加湿器病を含む)、鼻炎、アレルギー性結膜炎などの病気は、もしかしたら加湿器の使用によって発生したカビが引き起こしているのかもしれません。
私たちの体に悪影響を及ぼすカビを効果的に除去する方法はないのでしょうか。空気が乾燥しているのに、室内がカビたら困るからと言って、加湿器を使わないのもあまり好ましい方法ではありません。 効果的な対策としては、加湿器と暖房を両方つけながら、適度な気温・湿度に調節していくことが良いと言われています。暖房をつけることで、加湿器のかけすぎによる湿気が軽減されます。また、加湿器を使うことで体感温度が上がり、暖房設定を低くすることができます。室温が約20度で、湿度が約40~60パーセントならカビも発生せず、快適に過ごせるでしょう。このようにカビ対策には、加湿と暖房のバランスが大切なのです。
加湿器使用によるカビを防止するには、上記のように暖房との併用も効果的ですが、そのほかにも空気清浄機や除湿機を併用する方法があります。
健康志向の高まりに伴って空気環境を気にする人が増え、一般家庭でも空気清浄機が当たり前に使われるようになりました。空気清浄機を利用してキレイな空気にすることで、加湿器の使用時に心配されるカビを防止できます。また、最近では加湿機能付きの空気清浄機も珍しくないため、新たに加湿器の購入を検討している人はこのタイプを選ぶことも多いようです。
加湿器で室内がカビるのを防止するには、除湿機を併用するという手もあります。湿気は寒いほうに流れる性質を持っているので、どこか寒い部屋に除湿機を置いてみましょう。 すでにカーテンなどがカビてしまった場合は、就寝中の加湿器や暖房の使用を止め、除湿するようにしてください。